中国経済は崩壊間近?2021年からの暗い見通しー過剰投資・過剰債務・過剰労働力ー

こんにちは!ワタルです!

前回中国経済は崩壊間近?2021年からの暗い見通しー既に人口ボーナスは終了ーで中国の経済成長が鈍化していることについて概要に触れました。

今回は詳細に成長減速の要因と、解決の難しさについて触れていきたいと思います。

そのうえでこの段階で中国株に投資するのは妥当であるのか?おすすめの新興国はどこなのか?という点について最後にまとめました。

ゾンビ企業の割合の多さ

まず中国人民大学の国家発展・戦略研究院の調査によると債務の利子すら利益で払うことができない事実上破綻状態にあるゾンビ企業の割合は2013年時点で全工業企業の8%にも上る規模で存在していました。

業種別には化学繊維が18%、鉄鋼が15%、石油精製が15%と主に重工業でその割合が多くなっています。

 

現在2018年では優に10%を超えているということが想定されます。

日本であれば、破綻して消滅するこのような企業が何故これほどまで多く存在しているのでしょうか。原因についてみていきましょう!

 

大規模な景気刺激策の影響

そもそもなんでこんなにゾンビ企業が多いかということです。

中国はリーマンショック発生時に60兆円にものぼる財政刺激策を行い、いち早くリーマンショックから抜け出しました。(これは今回のコロナショックも、ウィルス発症元が中国武漢であり、他国が苦しんでいる中いち早く回復を見せています)

 

2008 年9月 15 日のリーマンショックを契機として、世界的な景気後退が急速に進 む中、中国政府は4兆元(約 56 兆円、2010 年まで)の大型景気刺激策を同年 11 月9日に発表した。中国の景気刺激策の柱は、①政府による大規模な投資、②広範 囲な産業の調整振興、③科学技術に対する大規模支援、④社会保障レベルの大幅な 引き上げである。

参照:JETRO

 

因みに日本の予算が90兆円程度なので如何に大きな金額であるかが分かると思います。

 

この政策自体は正しかったのですが、規模が大きかったんですね。その為、需要に対して過剰な生産能力を有してしまった為、過当競争が起こり利益が圧縮して採算がとれない企業が続出しているのです。

 

本来であれば、倒産してあるべき供給量になるはずなんですが、それが出来ないのが共産党一党独裁の計画経済中国の凄く怖いところです。

 

地方政府と企業の協調

これが一番大きいですね。地方政府が雇用の確保や税収入の確保が最優先課題となるために、潰れかけている国有企業を援助せざるを得ないのです。

さすが、計画資本主義経済ですね。市場原理に任せていたら有り得ないことが中国では起こりうるのです。

 

Too big to fail

日本やアメリカでもたまにありますよね、でかすぎて潰せないということです。

本来であれば債務超過に陥り倒産するはずの東芝が、影響が大きすぎるとのことで銀行団が援助したのと同じ原理で、中国でも地方政府が銀行に圧力をかけて支援させているのです。

 

まとめ

中国はリーマンショック以降過剰生産能力を有することにより、採算がとれない企業が続出したが、成長率や雇用・歳入の維持の観点から地方政府はゾンビ企業を倒産させることが出来ず、整理に時間を要している。

当然延命処置を行えば行うほど、企業の債務は膨らみ倒産時の実体経済並びに金融市場へ与える影響が大きくなるので、リスクは年々増大していっているという状況です。

 

これは2021年以降もコロナウィルス騒動をいち早く脱出し、景気は回復傾向にありますが、これは他国に比べての回復傾向です。

大局観として状況は変わりません。ついでにいえば、2021年1月時点で製造業PMIはなぜかすでに陰りが見えており不安が高まる一方です。

 

データ期間 製造業PMI(購買担当者指数)
予想 結果 前回改定値
2021年01月 51.6 51.3
2020年12月 52.0 51.9
2020年11月 51.5 52.1
2020年10月 51.3 51.4
2020年09月 51.3 51.5
2020年08月 51.2 51.0
2020年07月 50.8 51.1
2020年06月 50.5 50.9
2020年05月 51.1 50.6
2020年04月 51.0 50.8
2020年03月 44.8 52.0
2020年02月 45.0 35.7
2020年01月 50.0 50.0
2019年12月 50.1 50.2
2019年11月 49.5 50.2
2019年10月 49.8 49.3
2019年09月 49.6 49.8
2019年08月 49.6 49.5
2019年07月 49.6 49.7
2019年06月 49.5 49.4

 

中国の投資依存度の高さ

GDPは以下の要素で構成されております。

GDP=個人消費+民間投資+政府投資+(輸出ー輸入)

 

安定した経済というのは個人消費つまり国内の内需によって経済が支えられています。

日本やアメリカ等の安定した先進国では個人消費が約70%を占めています。

 

然し中国では投資に頼った産業構造になっています。以下の図をご覧ください。

 

主要各国の総固定資本形成

 

因みに中国は個人消費は約40%しか存在せず、個人消費よりも投資の方が大きいという非常にに歪んだ構成となっています。

過去改革開放路線のもと海外からの投資を呼び込み、国内市場に大量の資金が流れ込み、地域経済の乱開発が行われてこのような状況となりました。

 

既に過剰供給能力に陥っている中国経済においては、投資主導の経済成長は非常にまずいのです。

これ以上の投資を必要としない、寧ろ圧縮しなければいけない局面で投資に頼った経済成長であると、これ以上の投資を行うことが出来ないため、経済成長の失速は免れないのです。

 

実際民間投資は前年同月比でマイナスの月も出てきております。今現在下支えを行っているのは、

政府による国有企業へのインフラ投資拡大等の投資拡大によるもので、なんとかカンフル剤を打ち続けて成長を維持させているという状況になっています。

 

企業債務の高騰

次に企業債務の高騰が挙げられます。中国の2016年の経済工作会議においても企業の債務圧縮を重点課題として置いています。

社債デフォルト額が過去最高 各国の非金融企業債務額のGDP比

上記の図を見て頂ければ分かると思いますが、中国の債務で一番深刻なのは政府債務ではなく企業債務です。

その水準はバブル期の日本を超える水準にたっしております。

 

中国は早急に不良債権を認定して政府主導でゾンビ企業等の不良債権処理を行わなければいけないのですが、それが出来ない事情があります。

政府の対GDP比負債比率は現在50%程度と先進諸国と比べてまだ低水準である為、不良債権を行う余力は残されているのですが、不良債権処理を行うと成長率が鈍化します。

 

成長率が鈍化すると習政権が掲げる2020年までの所得倍増計画を達成することが出来なくなり、求心力が大きく低下するので、しようにも出来ないというジレンマに陥っているのです。

またIMFは中国が公表している金額の6倍のリスク性債券があると発表しており、実態は更にひどい可能性があり非常に危険な状態なのです。

 

更に心配な点はシャドーバンクです。中国では個人投資家の間で高金利の理財商品が人気を博しておりますが、2015年末時点でその金額は23.5兆元、日本円で350兆円規模になっています。

このうちの75%程度が元本保証なしの変動金利となっています。

仮に中国並びに世界経済が不況に陥り、理財商品の借入先企業がばたばたと倒れていけば、中国人の消費性向が低下して経済に深刻な打撃を与えることは想像に難くありません。

まとめとおすすめの新興国

中国は現在、過剰生産能力、過剰債務、労働人口の減少と岐路に立たされており、出来うる限り早くに政府主導で構造改革を行う必要性がある状態です。

然し、現政権が掲げた2010年比でGDPを2020年に倍にするという所得倍増計画を達成する為には、成長の速度を維持する必要がある為、2020年までは本格的な構造改革を行いにくい地合いになっている。

 

問題の先延ばしがつづけば、日本のバブル期以降の失われた20年のような経済低迷期を迎える可能性があり、中国も中所得国の罠に陥る為、今現在が本当に重要なポイントである。

私としては中国は既に人口動態上も、過剰な生産能力と企業債務という観点から、ここから中国株に投資するのは危険であると考えています。

 

国として魅力的になってきているのは東南アジアやインドの方に移ってきているといえるでしょう。

然しこれらの国は、現在成長していて株価も上昇している国です。一番新興国での投資で妙味があるのは今後成長が見込まれるにも関わらず、株式市場が割安に放置されている国です。

 

この条件を満たす国はイランであり、イランに他者に先駆けて先行投資することにより、大きなメリットをえられると思っております。

 

新興国ファンドランキング

以下参考にしてみて下さい!

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