投資信託の失敗談の典型!?金融庁も危ないと指摘する毎月分配型投信の罠についてわかりやすく紐解く!

投資信託の失敗談は巷に溢れています。実際2018年と2019年の投信に投資をしている顧客の損益をグラフにしたのが以下です。

投信顧客の損益の分布

参照:ニッセイ基礎研究所

 

2018年に関しては損失を被っている顧客の方が多くなっています。2019年は改善していますが、市場自体が堅調だったので物足りない結果であります。

実際、筆者の祖母も金融機関の窓口のすすめに応じて購入した投信で基準価格は半分以下となってしまっていました。

 

大事な老後資金を溶かされてしまい、途方に暮れており見ていられませんでした。そして、祖母が投資している投資信託こそが毎月分配型の投資信託だったのです。

本日は毎月分配型投資信託の罠についてお伝えしていきたいと思います。

毎月分配型の投資信託の特徴は高い分配利回りと手数料

通常の企業は日本では半年に一回、又は年間に一回の配当金を拠出します。

分配金を出す投信も半年から一年に一回出す方針のものが多いです。しかし、毎月分配型投資信託は名前の通り毎月分配金を拠出します。

 

配当金を拠出するタイミングが多くても配当する総額が無理のない水準であれば問題ありません。しかし、概して毎月分配型投信の分配金利回りは高く設定されているのです。

例えば有名な高配当REIT投信である新光US=REITオープン(愛称:ゼウス投信)をご覧ください。基準価格が現在約2000円なのに毎月の分配金が25円となっています。

ゼウス投信の基準価格

年間分配金300円ベースで考えると、年間分配利回りは15%という高水準です。リートの平均利回りが4%-5%であることを考えると異常な水準ですね。

また、購入手数料はありませんが信託報酬は1.683%/年率とアクティブ型投信の中でも高水準となっています。

 

同様に高いのが楽天USリートトリプルエンジンです。楽天USリートトリプルエンジンは基準価格が1100円であるにも関わらず、毎月15円の分配金となっています。

年間ベースでの分配金総額は180円となり約17%という水準になっています。楽天USリートトリプルエンジンの信託報酬も1.353%/年率と高くなっています。

この分配利回りの高さと信託報酬の高さは大きな問題なのです。次項で詳しく紐解いていきたいと思います。

毎月分配型投資信託に潜む罠と危険性

では毎月分配型投信の問題について詳しく掘り下げていきましょう。

税金の影響で複利効果を活かすことができない

一旦分配金を拠出すると20.315%の税金が課されます。つまり5万円の分配金が拠出されも実際に受け取るところができる手取りは4万円程度となります。

分配金を拠出せずに元本自体の成長に集中した場合と、分配金を出して再投資した場合では前者の方が最終的に資産が成長することを以下の記事でお伝えしました。

→ 金融資産1000万円で配当金投資を行い不労所得を狙うのはやめておけ?キャピタルゲインで資産の成長に注力しよう!

 

また、筆者の祖母がそうであったように、分配金をうけとって再投資をする人は殆どいないかと思います。投資信託から毎月貰えるお小遣いとして喜んで生活の足しにしてしまいます。

それでも、投信の運用で得たリターンから分配金が拠出されているのであれば問題ありません。しかし、実態はリターンから分配金が出されていないことが問題なのです。

元本から分配金が拠出される特別分配金

高配当利回りの毎月分配型投資信託は残念ながら生み出したリターン以上の分配金を拠出しています。

結果として以下はゼウス投信のチャートですが、2005年の運用開始時点の基準価格は10,000円でしたが、現在は5分の1の水準である約2,000円となっています。

この間、米国不動産市場は堅調に推移しましたので、明らかに過剰な分配金を拠出し続けた結果基準価格が減少を続けたのです。

ゼウス投信の基準価格

つまり、下の図のように得られたリターンだけでなく投資した元本から分配金が拠出されていることを意味しているのです。この元本から拠出される分配金のことを特別分配金と呼びます。

特別分配金を図解

特別分配金が出されているということは、手数料を払っている投資信託から、ただお金を引き出しているということを意味するのです。

手数料を払って預金を引き出していると考えると、本当にバカらしいことだと思いませんか?

しかし、殆どの方は基準価格を気にすることなく得られる分配金の金額に満足して投資をつづけ、いざ引き出そうとすると元本の何分の1になってしまっているのです。

コラム:特別分配金にも税金が発生する?

特別分配金にも20.315%の税金が発生するの?

と疑問に思われた方もいらっしゃると思います。しかし、特別分配金に対しては流石に税金は発生しません。

あくまで税金が発生するのはリターンからでている普通分配金からなのです。

何故、毎月分配型投資信託が販売されるのか?

日本の売れ筋の投資信託の中で毎月分配型投資信託の比率は高くなっています。9割近くが毎月分配型投信という形になっていますね。

毎月分配型投資信託の比率

売れ筋の投信ベスト10のなかの実に7個が毎月分配型投信となっているというデータも金融庁からでています。(以下の分配頻度が×となっているのが毎月分配型投信です)

売れ筋投信の毎月分配型投信の比率

因みに金融先進国の米国の毎月分配型比率は0%です。では、何故日本で毎月分配型投信がこれほどまでに普及しているのでしょうか?

毎月分配型投信はお小遣いが貰えるという触れ込みで、金融機関の窓口で販売しやすい商品となっているのです。

また、一度販売すると高い信託手数料を投資家が投資している限りにおいて運用成果に関わらず無リスクで獲得し続けることができるのです。

つまり、毎月分配型投資信託は金融庁の手数料ビジネスの急先鋒として積極的に販売されてしまっているのです。

→ 投資信託は儲からない!?大損しないための投信の選び方を含めてわかりやすく解説する!

金融庁も毎月分配型投信には否定的!

金融庁も毎月分配型投資信託には警鐘をならしています。以下、金融庁の森長官の講演内容の抜粋です。

投信の運用資産額 でみると、実に 82%が販売会社系列の投信運用会社により組成・運用されています。 系列の投信運用会社は、販売会社のために、売れやすくかつ手数料を稼ぎやすい商品を作っているのではないかと思います。 これまでの売れ筋商品の例をみても、ダブルデッカー等のテーマ型で複雑な投信が多 く長期保有に適さないものがほとんどです。こうした投信は、自ずと売買の回転率が高く なり、そのたびに販売手数料が金融機関に入る仕組みになっています。

<<中略>>

毎月分配型の投信は、引き続き多く販売されていますが、毎月分配型では複利 のメリットが享受できないことをお客様に理解してもらった上で投資判断していただくのが 「顧客本位」ではないでしょうか。

参照:日本証券アナリスト協会「日本の資産運用業界への期待」

 

長期投資に適さず販売手数料を稼げる販売しやすい商品を組成して、何度も売買させて手数料を稼ぐ手数料ビジネスになっていると指摘しています。

毎月分配型投信も以前説明したレバレッジ型投信と並んで顧客本位の金融商品ではないのです。

→ 株式投資初心者にレバレッジ投資信託はおすすめできない!長期投資に不向きな理由をわかりやすく解説する。

 

金融庁も「つみたてNISA」用の長期投資に適した商品を選ぶ条件として、毎月分配型投信やレバレッジ型投信は候補から除外をしています。

金融庁が示す長期投資に適した投資信託

長期的に資産を形成していきたいという方は、毎月分配型投資信託は避けた方がよいでしょう。

まとめ

毎月分配型投資信託は一見するとお小遣いが貰えてお得に感じてますが大きく二つの罠が潜んでいます。

  • 複利効果を得ることができない
  • 特別分配金で元本から分配金が払い出される

特別分配金が出ている投資信託は手数料を払って預金を払い出していることと同じなのです。金融機関の手数料ビジネスの営業手法にかかることなく長期的な資産形成を行う必要があります

以下では筆者が投資しているファンドを含めて、長期的な資産形成に資するものをランキング形式でお伝えしていますので参考にしてください!

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資産を効率的に増やすべく、たしかな投資先を選ぶ

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世の中には、あまりにも多くの金融商品が展開されすぎています。金融領域で有名な人は大衆にウケる情報を垂れ流すだけで、本質的な資産運用の情報は教えてくれません。

金融商品を選ぶ上で私が重視しているのは「マイナスを出さず、プラスの利回りで毎年終えることができる商品であるかどうか」です。

毎年プラス運用の複利リターンはどんな商品よりもパワフルであり、ウォーレン・バフェット氏、レイ・ダリオ氏が口酸っぱく「マイナスを絶対に出すな」と発言する理由はここにあります。しかし、そんな商品は、多くの金融商品に触れたことがないと、なかなか見つからないものです。

以下では、これまで多数の商品に投資をしてきた私が考える最も資産を増やす上で、安全で着実と考える投資先です。参考にしてみてください。

 

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