投資を行う上で分散投資をするのは基本的な考え方ですね。
あらゆる資産を組み合わせて保有することをポートフォリオを組成するといいます。一言でポートフォリオといってもどのように作成するか分からないという方も多いのではないでしょうか?
本日は投資初心者の方に向けて、
- ポートフォリオを作成するときの考え方
- 注意すべきポイント
という点を中心にしてお話ししていきたいと思います。
Contents
そもそもポートフォリオって?
まずそもそも論としてポートフォリオって何だということからですが、言葉の意味は「複数の書類を一つに纏めて持ち歩けるケース」という意味です。

こういうやつです!学生時代使ってたことありますよね。
なんか、言葉の響きとは異なり何ともいえない微妙な感じですが、簡単にいうと自分の資産を色々な形で分散して持ちましょうという意味ですね。
因みに大きな意味でいうと日経平均株価もダウ平均株価も大型銘柄を時価総額順に加重平均して作ったポートフォリオです。
自分だけのオーダーメイドの詰め合わせを作りましょうということなのですが、どういう点で注意して作っていけばいいのでしょうか?
ポートフォリオを作る際の注意点
ポートフォリオを作る際に注意するべき点は相関係数が低い資産に分散投資を行うことです。つまり、それぞれの値動きが関係ないような投資先を組み合わせましょうということです。
最近は若干連動性が減っていますが、為替でドル/円の買と日経平均の買を持っていた場合を考えてみましょう。この二つは連動率が高いので日経平均が下落したら、ドル/円も下落し下落幅が二倍になってしまうので分散投資を行っていることにはなりません。
同様に日経平均株価とダウ平均株価のETFを買ってる場合も同様ですね。日経平均株価はダウ平均株価に大きく引きずられます。この二つを持っていたらあまり分散していることにはなりません。
二つの資産がどれだけ連動して動くかを測る指標として相関係数があります。
相関係数が1の場合は、1つの資産が10%上昇したら、もう1つの資産も10%上昇します。また、相関係数が▲0.5の場合は、1つの資産が10%上昇したら、もう1つの資産は5%減少します。
各資産の相関係数については、以下の三菱UFJ投信が各資産の相関係数を纏めているので参考にしてみて下さい!

相関係数が1に近いものばかりを保有してた場合、あまり資産分散をしている意味がありません。ある程度、相関係数が低いものを組み合わせてポートフォリオを組成していきましょう。
ハーバード大学基金のポートフォリオ
まずハーバード大学基金のポートフォリオを参考に見てみましょう。この基金は年率平均9.5%の利回りを上げている優秀な基金です。因みに米ダウ平均が5.5%なので、非常に優れた基金であることが分かります。
資産 | 投資比率 |
上場株 | 18.9% |
未公開株 | 23.0% |
ヘッジファンド | 36.4% |
不動産 | 7.1% |
天然資源 | 2.6% |
債券 | 5.1% |
その他 | 1.3% |
現金 | 5.6% |
見て頂くと、相関性がある株式と債券といった伝統的な投資先をあわせて約25%、プライベートエクイティのように未公開株に約20%を投資しています。
中でも一際大きなポーションを投資しているのがヘッジファンドの36%です。
更にCommodityや不動産と株・債券と相関係数が低いものを取り入れて、バランスのよいポートフォリオを組成しています。
やはり管理人が注目したいのは先進国株と同じレベルでヘッジファンドに預けていることです。3分の1以上をヘッジファンドに投資しているのでハーバードが今、最も期待している資産であるといえますね。
ハーバード大がヘッジファンドを選ぶ理由
ハーバード大に限らず、米国の大学基金は20%近くのポーションをヘッジファンドに預け入れています。
このように一流のい基金がヘッジファンドを組み入れているわけは二つあります。
高いリターン
まず高いリターンが挙げられます。
以下のように世界債券・世界株式に比して高いリターンを上げ続けています

これはヘッジファンドが一流のファンドマネージャーによって、運用されている絶対収益型である為です。
リターンが高いものに投資するのは、当然といえば当然です。
伝統的資産と低い相関
更にもう一つの理由として低い相関係数が挙げられます。
因みにヘッジファンドへの渡欧しはオルタナティブ投資といわれ、伝統的な投資先である株や債券とは異なる代替的な投資先としての位置づけとなっています。
なぜヘッジファンドが相関係数が低くなるかといわれると、如何なる市況環境であっても収益を狙う絶対収益型の運用を行っているからです。
ファンドによっては相場下落時に空売りを仕掛けることにより、利益を目指すファンドもありますし、日経平均等の指数に連動率が低い銘柄でポートフォリオを組んで市場連動率を低くしているファンドも存在しています。
実際私が投資しているアクティビスト型バリュー株ファンドでは、相場が大きく下落したチャイナショックやブレクジットの年もプラス運用を確保し続けています。
また同ファンドのファンドマネージャーがそれ以前に運営していた別ファンドでは2008年のリーマンショック時もプラス運用を確保しておりました。
このように、伝統的な株・債券が下落している時にプラスの運用を出してくれれば、全体としてのパフォーマンスの下落を緩和することが出来ますよね。
ですので、世界の一流の年金基金がこぞってヘッジファンドを利用しているというわけです。
>>>ヘッジファンドとは?
日本のヘッジファンド
日本でも、機関投資家はポートフォリオに一定の割合でヘッジファンドに投資をおこなっています。
海外の著名ヘッジファンドは最低投資金額が1億円以上でなかなか個人では手がだせませんが、日本のヘッジファンドは最低投資金額を1000万円以上と手の届く範囲で設定しているところもあります。(場合によっては、1000万円以下でも投資を受け入れる場合もあるそうです)
個人でポートフォリオを組む場合にも、やはりヘッジファンドというのは大きなポーションをしめる資産として非常に有用ですので、数千万円の金額を運用している場合には、ファンドへ直接問い合わせて相談してみることをおすすめします。管理人おすすめファンドランキングを参考にしてみて下さい!
まとめ
さて、ポートフォリオの意味や組み方については、以上となります。相関係数の低い資産に分散投資を行うこと。そして、この際、ヘッジファンドが非常に有効な投資先になることが理解頂けたかと思います。
ヘッジファンドや、それを活用したポートフォリオについて詳しく知りたい方は、以下のランキング記事も参考にして頂ければと思います。
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