AR国内バリュー株式ファンド 『愛称 : サムライバリュー』を評価。ヘッジファンド型投信の運用成績はいかに?

AR国内バリュー株式ファンド 『愛称 : サムライバリュー』を評価。ヘッジファンド型投信の運用成績はいかに?

 

今日も国内ファンドを分析していきたいと思います。

取り上げるのは「サムライバリュー」という風変わりな愛称を持つ「AR国内バリュー株式ファンド」について見ていきたいと思います。

 

投資妙味があるかどうかについては、結論として、なしと判断しています。

理由は単純に直近3年間がマイナス運用だからです。

投資は損失を出さず、毎年コンスタントに利益を出すことが資産倍増の絶対条件になります。

 

AR国内バリュー株式ファンド 『愛称 : サムライバリュー』とは

日本の株式と株価指数先物取引を組み合わせた運用により絶対収益の獲得を目指すとされています。

αを追いつつもβを組み合わせ着実な収益を狙っていくという、非常に基本に忠実な戦略であると思います。

 

株式選定は割安銘柄、中小型株を中心としたポートフォリオとなっています(後述)。

個人的には、面白そうなファンドであり、国内バリュー株投資を実践するBMキャピタルやかつて大きなリターンを上げていたグロース株投資のひふみ投信を彷彿とさせます。

 

概要

目論見書を一部抜粋します。

 

<商品分類>

  • 単位型・追加型:追加型
  • 投資対象地域:国内
  • 投資対象資産(収益の源泉):株式
  • 補足分類:特殊型(絶対収益追求型)

<属性区分>

  • 投資対象資産:その他資産
  • 決算頻度:年1回
  • 投資対象地域:日本
  • 投資形態:ファミリーファンド
  • 特殊型:絶対収益追求型

 

日本株で絶対収益追求型なのでヘッジファンド型の投信ですね。ファンドマネジャーの腕次第で成績が決まります。

過去の実績が気になるところです。

 

ポートフォリオ

ポートフォリオを見ていきましょう。

まずはセクターですが電気機器と建設に大きなポーションが割り振られています。

テクノロジー推しではなく、横綱セクターでポートフォリオを作っていますね。

 

業種別上位(株式) (2020年07月22日現在)
電気機器 14%
建設 12%
小売 8%
サービス 7%
卸売 6%

 

組入銘柄上位10位(株式・REIT)

順位 銘柄 コード 業種 組入比率
1位 新光電気工業 6967 電気機器 4.37%
2位 ミライト・ホールディングス 1417 建設 4.11%
3位 ウエストホールディングス 1407 建設 2.90%
4位 三協フロンテア 9639 サービス 2.51%
5位 琉球銀行 8399 銀行 2.25%
6位 三益半導体工業 8155 金属製品 2.13%
7位 G‐7ホールディングス 7508 小売 2.08%
8位 東テク 9960 卸売 2.00%
9位 東京精密 7729 精密機器 1.99%
10位 グローブライド 7990 その他製品 1.83%

 

中小型株が揃っており、市場平均を超えていく気概が見えます。

1位の新光電気工業の時価総額は4,034.88億、2位のミライト・ホールディングスは1933.61億、3位のウエストホールディングスは1436.06億円となっています。上位は中型が多いですね。(小型ですとあまりにも怖いですが)

さらっと株価だけ少し見てみましょう。

新光電気工業

新光電気工業は良い感じの値動きをしていますね。コロナショック以降の金融相場をしっかり上昇で進んでいます。

 

ミライト・ホールディングス

ミライト・ホールディングスは少し伸び悩みですね。

 

ウエストホールディングス

ウエストホールディングスはコロナショックの影響もあまり受けず、上昇に転じています。

ここまで見ると、期待が持てそうですが、この3銘柄の占める割合はポートフォリオの10%程度です。大きな期待を持つのは違いますが、銘柄の選定はまずまずであると言えると思います。

 

実際の実績

実際の実績を見ていきましょう。

まずは基準価額を見ていきたいと思います。

基準価額

右肩下がりとなっていますね。純資産額は約39億円と小規模ファンドとなっています。

この時点であまり期待はできそうにありませんが。

 

実際のリターンは以下の通りです。

1年は-0.29%、3年で-5.95%、5年で0.12%。直近の3年間でリターンが著しく悪化しています。

 

1年 3年(年率) 5年(年率) 10年(年率)
トータルリターン -0.29% -5.95% 0.12%
カテゴリー 3.21% 0.40% 2.26%
+/- カテゴリー -3.50% -6.35% -2.14%
順位 51位 56位 29位
%ランク 64% 94% 70%
ファンド数 80本 60本 42本
標準偏差 5.43 5.73 6.13
カテゴリー 9.76 7.99 8.87
+/- カテゴリー -4.33 -2.26 -2.74
順位 20位 27位 18位
%ランク 25% 45% 43%
ファンド数 80本 60本 42本
シャープレシオ -0.05 -1.04 0.02
カテゴリー 0.33 -0.1 0.19
+/- カテゴリー -0.38 -0.94 -0.17
順位 50位 54位 29位
%ランク 63% 90% 70%
ファンド数 80本 60本 42本

 

年間収益率の推移を見るとわかりますが、2018年以降の成績が芳しくないですね。

 

cfcccc

2018年はVIXショック、米長期金利の上昇と中国経済の減退(9年半ぶりの低い伸びでした)により相場は下落。

2018年は以下の通り勝つのが難しい相場でした。右肩下がりですからね。米金利上昇は金融相場の出口であり、業績相場へ移行されるタイミングです。つまり、金融相場はゴミ株でも上昇する時代ですが、真に優秀な企業の株以外は上昇しない年でした。

ちなみに、これは2021年にも金利上昇懸念と、先にコロナ騒動が収束し経済活動を再開している中国の経済減退が見込まれる点では、同様のシナリオが起こることも十分に考えられます。投資ファンドのファンドマネジャーの腕が試されるのも2021年から2022年のような気もします。

 

2018年の株式市場の回顧

 

しかし、2019年は比較的相場はよく、また2020年はコロナショックはあれど株価は低金利政策を背景にした金融相場となり、株高だったのですがマイナスの運用成績となっています。

 

2019年の株式市場の回顧 2020年の株式市場の回顧

上記の通り2020年の相場はコロナショックを克服し上昇に転じました。

コロナショックは誰も読めないものですので、多くの投資家が損失を出してしまいました。集中投資をしていた人は、一時は目も当てられない状況だったと思いますが、うまく逃げ切り、底で買うというのは投資ファンドには不可能ですので、やはり2020年は個人投資家に運用成績が劣後したファンドが多かったのも事実でしょう。

 

2020年を俯瞰してみると、ワークフロムホーム銘柄(リモート関連株など)やテクノロジー株に集中した面もあり、AR国内バリュー株式ファンドが選定している銘柄はそれらに比べれば劣後したことは間違い無いでしょう。

 

やはり、かばいきれない損失を出してしまっていますね。

私の投資方針では、損を出さない、そしてコンスタントに利回りを出す場合に投資をしますが、AR国内バリュー株式ファンドは少し厳しいです。

 

投資妙味

ウォーレンバフェット氏の格言にある通り、

ルール1 絶対に損をしないこと。 ルールルール1を絶対に忘れないこと。」

AR国内バリュー株式ファンドはやはり損失を出すファンドということで投資に踏み切ることは無いと思います。

 

あるとすれば、3期連続プラスで、他ファンドよりもコンスタントに利回りを出せる場合のみでしょう。

しかし、そのようなファンドは滅多に見つかりません。1年だけ超ハイリターンを出しても、次の年にマイナスを出したり、株価指数に劣後していては仕方ありませんので。

堅実なリターンを狙えるファンドを選んでいくようにしましょう。

 

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