オルタナティブ投資としてヘッジファンドと並んで今注目を集めているPEファンド。
以前以下の記事で詳しく解説した通り、PEファンドは株式会社の殆どを占める未公開企業に投資をする形態のファンドです。
→ 日本銀行も注目PEファンドの社会に対する役割とは?成績は?投資家ってどんな人?
実はPEファンドは社会的な側面を強く有しています。本日はPEファンドが社会に対する役割について2018年日銀からのレポートをもとにお伝えしていきたいと思います。。(参照:日本銀行)
プライベート・エクイティ(PE)ファンドとは
以前PEファンドについては以下の記事でお伝えしました。
プライベート・エクイティ・ファンド(以下、PE ファンド)とは、非上場企業の株式を主な投資対象とするファンドの総称
とある通り、通常のファンドが上場されている株式を主な取引対象に対するのに対して、上場していない株式を取引の対象とするファンドのことをPEファンドと定義しております。
文字通りPrivate(公開していない)Equity(株)のファンドということですね。
また一言にPEファンドといっても、さまざまなタイプが存在しております。また日銀のレポートを引用させて頂きます。
PE ファンドと一口に言っても、その投資戦略は出資比率や投資先企業の成長段階によって多岐に渡る。最も代表的な投資戦略は、成熟企業への出資比率を高め、経営への関与を通じて企業価値の向上を図る「バイアウト」である。このほか、新興企業に出資を行うことで新規事業の拡大を資金面で支援する「ベンチャー」、経営不振企業の再生や債務整理を行う「ディストレスト/事業再生」、劣後債務・優先株などに資金拠出を行う「メザニン」、バイアウトとベンチャーの中間に位置づけられる「グロース」といった投資戦略が存在し、これらが一般に PE ファンドと分類されている。
成熟企業の未公開株を取得して経営の中に入り込んで経営改革を実施し、企業価値を上昇させた上で購入時よりも高い価格で売却するバイアウト戦略。
大きな成長が見込める新興銘柄に投資して上場時または高値での売却を行うベンチャーキャピタルのような投資が一般的に知られたPEファンドの形であるかと思います。
PEファンドの意義
PEファンドの意義としては、大きな収益獲得を目指す投資商品としてのファンドとしての役割のほかに、企業の資金調達をサポートするという大きな社会的な役割を担っています。
つまり市場の潤滑油としての役割を担っているということですね。
今までは株式市場や銀行を通じての資金調達に著しく偏重していたものに、楔を打ち込む形でPEファンドが台頭してきているのです。
実際1996年以降米国の上場する企業の割合が減少しているというデータがあり、資金調達手段の多様化の一旦を担っているのが見て取れます。
PEファンドへの資金流入額は年々増加傾向となっており、今はまだ日本では着目されていませんが、今後飛躍的に存在感を増してくるものであると考えています。
更にPEファンドの社会性も見逃せません。
現在日本の99.8%の企業は上場していない未上場(=未公開企業)です。
ご存知の通り、日本は現在少子高齢化で後継者不足で利益が出ているのに廃業の危機にひんしている企業が22万社も存在しています。

せっかく良い技術を持っている企業が廃業してしまうのは国家損失です。
PEファンドが廃業の危機に瀕している企業を買収して、成長させることは日本という国家のためにも、非常に社会性に満ちたこととなるのです。
PEファンドの成績
日銀の調査によりますと、株式市場平均はもとよりヘッジファンド業界よりも高いリターンを上げ続けており、成績という観点からも申し分ない成績を上げています。

参照:日銀
投資信託が市場平均の成績をなかなか上回ることができないなか、ヘッジファンドやPEファンドというオルタナティブ投資がいかに優秀な成績を残しているかという点がよくわかります。
PEファンドの投資家はどんな人??
PEファンドに投資しているのは主に機関投資家やソブリン・ウェルス・ファンドといった規模が大きく長期投資目線の投資主体です。
企業の価値をあげて売却するという特性上、短期売買の取引主体にいはむかず長期でじっくりと大きな利益を求めていくということです。
通常は個人に対しては、ほとんど門戸が開かれておらず、開かれているとしても資産5億円を超えるような超富裕層限定のサービスとして米国の大手PEファンドは門戸を開いております。
PEファンドへの出資方法
上記の通り、基本的に個人投資家の投資対象となることはないPEファンドですが、
私の信用しているヘッジファンドのマネージャーが新たにPEファンドトータスパートナーズを立ち上げておりますので以下をご覧ください。
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