新興国株投資の今後の見通しと必要性をわかりやすく解説!先進国低金利環境・資源価格の底打ちに加え依然割安な魅力的市場環境。

現在新興国経済が置かれている現状について見てきました。

 

 

内容を簡単に整理すると以下となります。

  • 潜在成長力は低下しているものの先進国よりは格段に高い水準を維持
  • 既に世界経済の4割を占めるレベルまで存在感を増している
  • 債務問題は外国人に頼っている点や高い金利水準から要注意
  • 株式市場は世界全体の12%しか占めておらず過小評価されている

 

コロナショックから見事に回復

まず以下ご覧ください。2020年初から発生したコロナショックを新興国株式は先進国株式と同様に見事にV字回復を成し遂げています。

コロナショック以降の新興国株式の堅調な推移

しかし、過去10年というスパンでみると別の見方となってしまいます。

2010年からの 10年間は新興国株式は不遇の時代だった

以下は2010年からの米国株全世界株式新興国株式の推移です。

青:米国株式(VTI)
赤:全世界株式(VT)
黄:新興国株式(VWO)

出遅れ感のある新興国株式

新興国株式は2010年代は軟調に推移したのが見て取れますね。年次ごとにみると2011年、原油が下落した2015年、2018年に大きくマイナスの成績となっています。

 

ではなぜ、今まで先進国株に対して新興国株が軟調に推移してきたのでしょうか?

一つは米国株が堅調に推移しすぎたという点があります。リーマンショック以降米国は黄金の10年間を謳歌したため、相対的にみると新興国が劣後した成績となったという側面ももちろんあります。

ただ、新興国特有の問題もありました。

まず、リーマンショックから60兆円にも上る財政出動でいち早く立ち直った中国が「過剰債務」「過剰設備」「過剰労働力」で成長が鈍化したことが挙げられます。

 

 

また、シェール革命の影響もあり原油価格が2014年から軟調に推移したことで、ロシアやサウジアラビア等の産油国の経済が沈下したことも要因として挙げられます。

総じて2010年代は新興国にとっては苦しい局面であったといえるでしょう。

2020年代の新興国株式は魅力的!過小評価の解消で上昇が見込まれる

ただ、2020年代は筆者は再び新興国株に脚光があたりうると考えています。以下にその理由について記載していきます。

先進国の金融緩和で資金がジャブジャブ

新興国の株式に投資をするのは主に先進国の投資家です。

ご存知の通りコロナショックを受けて先進国では日米欧の中央銀行で大規模な金融緩和が行われています。米国の政策金利も0%-0.25%という水準となり長期金利も1%程度で推移しています。

米国10年債金利の推移

先進各国の通貨流通量であるマネーサプライは増加して市中に資金が溢れている状況となっています。

FRBも今後2023年までは金融緩和を続けることをほのめかしており、余った資金が新興国に流れ込むことは必定という状況になってきています。

新興国の所得水準も上昇している

投資を行うのは基本的には余剰資産からだと思います。

新興国の国民は生活に必死で今まで基本的には個人で投資をする余力はありませんでした。しかし、新興国においても投資ができる中間所得層以上の人口が急拡大しています。

中所得層以上の新興国の人口の拡大

新興国の国民が自国の株式に投資する人が増えていけば、おのずと新興国の株式市場は上昇していく可能性も高くなっていきます。

新興国企業はコロナショック後に高い成長が見込まれている

株価は長期的には1株あたり利益であるEPSの動向に影響を受けます。株価の算出式は以下の通りですからね。

株価 = EPS × PER

以下はコロナショック後の企業の利益成長率の予想となっています。2021年度は32.2%、2022年度は15.9%のEPS成長が見込まれています。

 

回復が予想される新興国企業の利益水準

特に新興国の成長株のEPS成長率は圧倒的なレベルとなることが予想されています。

高い新興国の成長株のEPS成長率

PER上の割安な新興国市場

先ほどお伝えした通り、株価はEPSとPERに分解できます。

EPS成長率は先進国を上回ることは前項でお伝えしました。また、PERに関しても現状先進国に対して割安な水準となっています。

 

先進国に対して割安に放置されている新興国株式

既に割高水準となっている米国株などの先進国株投資家の資金が新興国に向かうことは十分に考えられます。

下落基調にあったコモディティ市場が底入れ

2015年からの原油価格の下落もOPECの協調減産による協調減産並びに、需要の回復によって原油価格が底入れして安定してきました。

コロナショックから原油価格は急回復しています。産油国の株式市場も持ち直していくことが期待されます。

原油価格の推移

GDPに対して過小に評価されている新興国の株式市場

また前回もお伝えした通り、新興国は既に世界のGDPの40%を占めるレベルまで台頭してきています。

GDPと人口で存在感をまつ新興国

しかし、株式市場は世界全体の12%しか占めておらず圧倒的に過小評価されているという状況になっています。

経済水準に時価総額が追いつく動きをみせれば大きなリターンを獲得する機会があるということができますね。

個人投資家の新興国資産の割合の低さ

日銀の資金循環統計によると、外貨建資産比率はわずか2.3%で、そのうち新興国建通貨の資産はたったの0.2%となっています。

設定されている投資信託の通貨別割合も、米ドル、豪ドル、ユーロ、英ポンド、加ドル、NZD、デンマーククローネ、スウェーデンクローネで全体の9割を占め、新興国通貨はたったの1割となっています。

経済に占める新興国の割合に比して、あきらかに過小な水準であるということがいえると思います。

そもそも日本人は投資の割合自体が少ないんですが、アジア通貨危機、リーマンショック、チャイナショック、エネルギーショックで及び腰になっていることがわかります。

新興国投資のすすめ

前回から今まで、新興国経済が復調してきて株式市場でも再評価が始まってきたが、依然として割安な水準であるということを説明してきました。

折角これからぐんぐん伸びていく新興国が先進国市場より割安に放置されているのですから、投資をしない手はありません

新興国株式を組み込むことの有効性

参照:みずほ証券

 

実際に上記のように新興国をポートフォリオに組み入れた方が、全体的なパフォーマンスが上昇することが長年にわたり証明されています。

ただ新興国投資を行う際には注意することがあります。新興国には以下の四つの国が存在しています。

 

①順調に成長しており株価も上昇している国
②順調に成長しているが、株価がまだ上昇していない国
③成長していない又は成長が鈍化していないのに株価が上昇している国
④成長していない又は成長が鈍化しておらず株価が上昇していない国

 

当然投資するべき対象は

②>>①>④>>③

となります。これから各国の分析を行っていきますが、管理人が自身をもって②であると断言できる市場は、世界にまだまだ存在します。

新興国株式に投資する際におすすめな国・投資ファンドなどは以下にまとめましたので、興味のある方はご覧になって下さい。

 

新興国ファンドランキング
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