定期預金の金利が0.2%となっている現在の日本ですが、世界的に低金利の時代になっています。
欧州では個人にもマイナス金利が適用されておりますし、漸くアメリカも重い腰を上げて利上げを開始しましたが、まだ1%台と低金利です。
今回はこのような低金利時代はどれほど続くのか、またこのような時代にどのように投資を行うべきであるかを解説していきます。
現状の金融の緩和的状況の認識
下記を見て頂き度いのですが、これは先進国の四大中央銀行、つまり米国のFRB、欧州のECB、日本のBoJ、英国のBoEのバランスシートの規模の推移と予測です。

リーマンショック(世界ではFinancial Crisisと呼ばれています)以降、各国中銀は危機的な状況を脱出すべく、積極的な緩和施策を実施し世界経済を下支えしていきました。
この緩和策の方法は主に三つに分かれており、
金利の0近辺またはそれ以下への引き下げ①
株や債権を買い占め資産価格を上昇させるバランスシート拡大策②
今後も暫く①②の政策を実行していきますというフォワードガイダンス③
緩和は①と②を同時又は①→②の順に行い、次に③を行うという順番で行われ、解除するときもその逆の順番で行われます。
現在の各中央銀行の動きについて簡単におさらいします
米国FRB:
バランスシートの縮小を徐々に開始しつつ、漸進的な利上げを実行。FRBは③②①全て解除し、徐々に引き締めに向かっています。
欧州ECB:
徐々に出口を探っており、今年中に資産買い入れを停止し、来年夏からの利上げ開始を見込む。ECBは漸く③を解除するぞという機運が高まっているという状況です。
日本BoJ:
出口戦略を未だ言い出すタイミングではなく、最も出遅れていると言われています。まだ③の解除すら匂わせていないという状況です。
英国BoE:ブレクジットの影響もあり今後については不透明ですし、全体の額に対する影響も小規模なので、割愛します。
超低金利時代・政策はいつまで続くのか?わかりやすく解説
リーマンショックから十分に立ち直った現在ですら、上記のように慎重な中銀のスタンスにより現在の好景気を招いているわけです。
上記のグラフを見て頂ければ分かるのですが、2020年時点でも結局現在とほぼ同程度のバランスシートの規模が維持されることが分かります。
また、米国の景気拡大はリーマンショック後9年間つづいており。戦後二番目の長さとなっております。
その為、景気循環的にもいつリセッションが訪れてもおかしくない状況となっています。
当然アメリカがリセッションに陥れば、世界景気が冷え込む為、アメリカは再び金利を引き下げ、欧州、日本ともに緩和を継続場合によっては拡大させなければいけない状況となるでしょう。
このため、私は低金利時代は長期間に亘って続くと見込んでいます。
更に懸念されるのは中国の動きですが、中国の社会融資総量はバブル期の日本の水準を遥かに凌駕しています。

日本のバブル期ですら社会融資総量はGDPの110%であり、この水準というのは十分に無理している水準で、すぐにではないでしょうが債務の圧縮を通じて経済の腰折れがおこるのは時間の問題となります。
21世紀の資本論で有名なトマ・ピケティ氏も21世紀は先進国ではずっと低金利の時代が続くと指摘しており、私もその立場に賛成です。
低金利時代の投資手法
低金利時代が続くということは、1960年代から80年代のように預金金利が10%となるような時代は訪れないことを意味します。
低金利ということは、銀行にお金を寝かしておく意味がない為、人々が株や債権、不動産に投資を行い資産価格が上昇していきます。
そのため、非常に投資に適した環境が継続することを意味します。
その為、日本人が選好しがちな預金という手法は21世紀には適さず、預金をずっとしていると以下のグラフが示すように欧米との資産格差が拡大する一方となります。

これは米国と欧州と日本の1985年時点の資産を1とした場合の2015年の資産を示しています。
米国が3.11倍になっているにも関わらず、日本は1.47倍にしかなっていません。これはアメリカ人の投資に回す割合が50%にも関わらず、日本人の投資に回す割合がたったの18%しかないことに起因しています。
2015年移行米国株式市場は非常に堅調に推移していますので、日本との差はさらに拡大していくことでしょう。
それではどのように投資を行うのがよいかということです。
不動産投資
まず低金利と聞いて思い浮かぶのは不動産投資ですが、不動産投資については富裕層のマンション一棟買のみが妥当だと考えています。
一棟買は管理の手間も大きくなりますが、毎年10%程度の利回りを享受できるだけでなく、空室リスクも分散することによりマネージすることが出来ます。
皆さんが7000万円程度の資産を有しており、借金を行い1.5億円程度のマンション一棟買を行うのであれば、いい選択だと思います。
然しながら一室買の場合は空室リスクを抱えるだけでなく年間投資利回りは5%程度しかなく、管理や空室リスクを負うことを考えると割に合わないといえるでしょう。
そもそも不動産市況は既に低金利、東京五輪を織り込み高値圏にあり、大学時代の大手のデベロッパーの知り合い曰く、もう高値圏で新規の不動産の購入は最近行っていない。
と業界人が言ってるぐらいですので、現時点での不動産投資は一旦考えたほうが良いでしょう。
株式投資
日本は例外的なバブル崩壊期を経ていますが、米国は過去どの期間をとっても10年間を通じて頭より尻尾の方がダウ平均株価やS&Pの価格は上昇しています。
資本主義が継続する限り、企業は成長し、更に低金利という追い風まで吹いていることにより、この状況は21世紀も継続していくことが見込まれます。
1920年代の世界恐慌の時のダウ平均株価は200ドルしかなく、現在の24000ドルを考えると如何に堅調に成長していっているかということが分かります。
10年間という単位でいえば上昇はしますが、当然途中浮き沈みはあります。
この沈みの部分のダメージを少なくする方法として、相場下落局面でも収益獲得を目指す絶対収益型のヘッジファンドへの投資があります。
特に時間がないサラリーマンや金融知識に自信のない方は、金融のプロであるヘッジファンドへの委託をおすすめします。
それも皆さんのイメージにあるようなレバレッジをかける危険な手法ではなく、ファンダメンタル分析に基づいて堅実に割安株に投資をするファンドです。
私の投資しているヘッジファンドでは2015年度のチャイナショック時でも運用収益はプラスを維持し、世界同時株安の局面でも資産を守りました。
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