日本でハイパーインフレが発生する可能性を検証!借金大国の日本で戦後のような深刻なインフレが発生しうるのかをわかりやすく解説。

日本でハイパーインフレが発生する可能性を検証!借金大国の日本で戦後のような深刻なインフレが発生しうるのかをわかりやすく解説。

最近チロルチョコを駅のコンビニで買いましたが、30円くらいして驚きました。

私が小さかった1980年代は10円くらいだった気がするので日本でもちょっとはインフレしているんだなーと実感しました。

ということで二回にわけてインフレについて書いていきたいと思います。

よくインフレが発生することで資産が目減りしてしまうのを防ぐために投資をしてリスクを減少させましょう!という話を聞くと思います。

今回はまず最悪のケースのインフレと、それが日本で発生する可能性について書いていきます!

最悪のインフレ:旧ソ連、戦後日本で起こった国家破綻型インフレ

これはよく語られる危機的事象に起因するインフレのことです。

旧ソ連で起こったインフレ

旧ソ連では、現在の北朝鮮のような社会主義により、国民の生産性は低下し成長は伸び悩み、更にアメリカに対抗する為にGDP比に対して大変な金額の軍事費を拠出し財政赤字は

取返しのつかないレベルまで膨張していました。

このような事態を回復させるために、ゴルバチョフ大統領が改革を断行しようとしましたが失敗。1991年にゴルバチョフは大統領を辞任しソ連は崩壊しました。

その後、エリツィン大統領 (懐かしい響きですねー) 率いる現在のロシアが誕生しましたが、ソ連の継承国家であると宣言し債務も引き受けました。

さらにエストニア、リトアニア、ラトビア等の周辺国のソ連からの独立と、社会主義から資本主義への急速な社会構造の変革による混乱により、大混乱が発生。

資本主義となったことで市場によって物の価格が決まるようになったこと、旧ソ連から生産設備を買い取った企業による価格の吊り上げによりインフレが発生。

1991年から1995年まで深刻なインフレが続きましたが、1991年から1992年は特に酷く、一年で物価が25倍になったそうです。1995年までだと1991年比で1000倍以上になってしまいました。

つまり今1億円の資産を持っている方は、自分の資産の価値が10万円となってしまったということですね。やばいですね、これは。。

因みに超有名なジンバブエについては、1兆倍以上にはねあがったみたいです。

こんなインフレが発生したらビルゲイツがカプリコ(100円)も買うことができない貧民になってしまいます。

このような事態にロシアはデノミを実施、旧1000ルーブル新1ルーブルとすると

公布しました。

更に、そこからロシアを取り巻く状況は悪化、現在でもそうですが収入の多くを原油と石油製品に頼っているロシアは原油価格の下落がロシアの財政を直撃。

そして遂に1998年にデフォルトを宣言。国内銀行への預金封鎖を行いました。

この預金封鎖は理不尽極まりないもので、預金を強制的に政府に没収されるというものです。

インフレ→デノミ→預金封鎖これによりロシアの人々は自らの資産の大半を失いました。それは富裕層も同じくです。当時のロシアの方々は絶望の淵にたたされたことでしょう。

戦後日本でおこったインフレ

日本でも戦後の昭和20年から昭和25年の5年間で60倍となりました。

そもそも戦時中に通常は戦時インフレが発生するのですが、政府が統制経済をしいていたために無理矢理抑え込んでいたことの反動がでました。(それでも戦時中に10年で2.5倍になっています)

更に本土決戦に備えた軍の大量発注の費用を政府が一度に払ったこにより財政が急速に悪化。日本国民の政府への信認が揺らぎ、日本紙幣の価値が急速に下落していきました。

以下は1945年から1950年までのインフレ率ですが1月で物価が二倍近くになるような異常事態が続いていました。

戦後のインフレ

参照:日銀

 

ここから起こったことは、ロシアと同じです。取り返しのつかないレベルのインフレ→新通貨発行によるデノミ→預金封鎖

という経路を踏み国民の資産は没収されていきました。

我々の祖父の世代はこの時代を経験しているわけですね。

国家破綻型インフレは現在の日本で発生するのか?

巷では日本の借金は取返しにつかないレベルになっており財政破綻は間近である。

ハイパーインフレが発生し、預金封鎖として資産没収されるということが実しやかに話されておりますが、果たしてこのような事態に発生しうるのでしょうか。

結論からいいますと、このような形(国家破綻という形)での大幅なインフレが起こる可能性は低いと思います。

また日本は破綻しないことをマーケットも織り込んでいるためか、日銀の緩和の影響もありますが現在10年債金利は約0%近傍で推移しており、また何か危機が発生すると安全通貨として日本円が購入されます。

余談ですが日本円が危機発生時に買われる理由は上記に加え、日本が対外純資産をめちゃくちゃ保有している為、その海外資産を日本に引き戻すレパトリが発生することも要因の一つではあります。

以下に破綻しない理由を列挙していきます。

政府の純債務は世界の他の国比で深刻な状況ではない

政府債務は1000兆円を超え、GDPが約500兆円のわが国の約2倍に到達し、危険であるという議論が多いと思います。

重要なのは政府債務がという点です。会計上は債務の見合いとして、資産があるはずです。

個人でいうと例えば友達からお金を借りたら、借入金という負債を負うことになりますが、一方でお金が資産として認識されます。

メディアで取り上げられるのは、この借金の部分だけですね。じゃあ日本の債務の反対側にある資産は何かという疑問に突き当たります。

これは意外にも財務省のHPから簡単に取得できるのですが、内容を要約しますと

現金・預金 53兆円
有価証券 (主に米国債) 125兆円
貸付金 (天下り先への特殊法人や独立行政法人へ) 116兆円
運用預託金 (政府が運用している年金積立金) 106兆円
独立行政法人への出資金 70兆円

金融資産だけで500兆円近くに上り、これに土地などの固定資産を加えると総額670兆円となります。

因みにこれは世界最強の額。因みにアメリカは金融資産は200兆円規模で日本の半分にも及んでおりません。

日本政府の財務諸表

参照:財務省

 

これをみて、けどやっぱり純負債でも債務超過だよねという突っ込みを受けそうですね。

確かに最近の東芝も債務超過の危機といったように債務超過自体は企業であれば深刻な状況です。然しながら、ほぼ世界中の全ての国家は債務超過状態です。

実際、アメリカをはじめ先進諸国はデフォルトの気配が全くありません。

これは国家が有している徴税権によって見えない債権が隠されているからです。日本の税収は2017年度55兆円あります。これをベースにだいたい25倍したものが徴税権による資産と考えられており、1375兆円あります。

 

これを加味すると政府のバランスシートは資産超過と考えることが出来ます。何も日本だけではなく世界中のどの国も同じ状況です。寧ろ日本の資産と徴税権は他国に比べて絶大であるともいえる水準なのです。

官民一体でみると日本は海外からお金を稼ぎ続けている。

 日本を政府だけでなく、官民一体とした場合、実は世界最強の対外純資産 (然も29年間連続!!) を保有しており、毎年増加の一途を辿っています。

なんとその額364兆円に上っております。

 

日本の対外純資産の推移

昔は輸出産業の儲けが大きかった為、貿易収支により海外からお金を引っ張てきました。しかし、最近は昔稼いだお金を海外に投資することによる配当収入や利子収入で海外資産を増やしています。

実際、経常収支を見てみると所得収支が一貫してプラスで上昇傾向を維持していることがわかります。毎年配当や利子の収入が増えていっているのです。

 

日本の経常収支の推移

なんだか、配当収入で裕福に暮らす老人みたいですね。日本という国家自体が、裕福な縁側で抹茶を優雅に飲む老人みたいな感じを受けます。

常に利益を上げ続けている企業が破綻しないのと同様に、常に利益を上げ続けている国家が破綻するというのは考えにくいですね。

日本の国債は日本国民の購入で賄われている

これはよく言われていることですね、なんと日本の国債の90%が日本国民によって保有されています。

以下は日銀の統計ですが、日本国債を保有しているのは9割が日本国民となっています。

日本国債の保有者の属性の内訳

家計や年金基金、預金取扱機関は直接は国民が保有していませんが、皆さんが積み上げた年金や預金で購入されているので間接的に皆さんが購入していることになります。

日本国民の預金を元手に金融機関が国民に代わって国債を引き受けている為、日本国民によって日本の財政は支えられていると言えます。

 

この点がギリシャとは違う点というのは有名な話ですね。まあ家族の中で子供が父親にお金をかしているよっていう状況です。

ここでよく日本国民が購入できるのは日本の家計金融資産が限界であり、これを超えると海外からの借り入れに頼らざるを得なくなるという議論があります。

実はこれ、ずっと言われてきました。2010年の時点ではあと数年で、2013年にもあと数年でと言われ続けてきましたが、一向に限界を迎える気配はありません。

 

それもそのはずでず、限界値である日本の家計金融資産が増えているからですね。確か2014年では1500兆円といわれていたのが、現在は1900兆円にまで膨らんでいます。

 

日本の家計の金融資産の推移

因みに一貫して右肩上がりになっています。当然といえば当然ですね。

政府の借金は国民の資産となるのが主因です。例えば、今回のコロナのように政府が給付金を拠出すると、それは民間のお金になります。

つまり、政府の借金は国民を豊かにするために必要な出費となっているのです。政府の借金は実は悪いものではないのです。

日本は日銀が日本円の発行権を有している

上で書いたことから基本的に日本の財政は安泰であることがいえると思います。

しかし、仮になにかの危機が起こったとしても日銀が日本円を発行することにより政府債務をファイナンスすることが出来ます。まあ本当に最後の手段なわけですが。

 

これによってインフレが発生しますが、現状これだけ多額の日本円を超緩和によって擦り続けているのにインフレが緩やかにしか発生してません。ハイパーインフレが発生する可能性は限りなく低いと考えられます。

ハイパーインフレが発生するケースとは?

ではハイパーインフレはどのようなケースで発生するのでしょうか?

今までお伝えしてきた通り、国の借金は実は問題になりません。そもそもインフレというのはモノやサービスの供給に対して需要が大きい時に発生します。

 

最初にお伝えした日本の戦後のハイパーインフレは供給能力の破壊が大きな原因としていあります。戦争でモノやサービスが十分に供給できなくなっている状態で、多額の資金が政府から供給されたのでハイパーインフレが発生しました。

今の日本ではどうでしょうか?

供給が不足しているどころか、需要が少ないことでデフレ経済が続いています。供給が壊滅的に破壊されない限りハイパーインフレは発生しようがないのです。

供給破壊が起きるケースとしては以下のケースが考えられます。

  • コロナが長期化して大量倒産が継続する
  • 東日本大震災以上の超巨大地震が首都圏を襲う
  • 核戦争が起こり壊滅的に生産設備が破壊される

このような状況が発生しない限りはハイパーインフレが発生することは考えにくいでしょう。

まとめ

以下の理由から旧ソ連や戦後日本のように国家破綻型のデフォルトが起こる可能性は現状かなり低いと考えられます。

  • 日本は世界最大の資産を保有している
  • 対外純資産も世界最大で所得収支の黒字は継続的に上昇
  • つまり日本全体でみると海外からお金を稼いできている
  • 日本国債の殆どは日本国内で消費されている
  • 最終的に通貨発行権を有しているのでデフォルトはあり得ない

壊滅的な供給力破壊が発生しない限り日本でハイパーインフレは起こらないと考えて問題ないでしょう。

では私達が現実的な問題として意識すべきインフレは何でしょうか?それは日本銀行が目標としている2%の毎年のインフレです。

この点について日本で想定されるインフレと、対策について徹底検証で書いておりますのでご覧いただければと思います。

おすすめ投資先ランキング BEST3

2020年から投資先としておすすめできる投資先を収益性・安定性・将来性の観点から、ランキング形式で紹介しています。

【最新2020年度版】管理人ワタルのおすすめ投資先ランキング BEST3!〜ヘッジファンドなどをポートフォリオに組み入れ守りながら勝ち続ける〜

 COMMENT

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

関連記事

NO IMAGE

富裕層のみが利用できるプライベートバンカー(PB・プライベートバンク)の実態に迫...

日本銀行(BOJ)と米国中央銀行(FRB)の金融政策をわかりやすく解説!金利やマネーサプライと株価の関係についてもお伝えする。

日本銀行(BOJ)と米国中央銀行(FRB)の金融政策をわかりやすく解説!金利やマ...

NO IMAGE

投資未経験者が投資ポートフォリオを作る際におすすめの考え方や注意するポイントを解...

資産運用の必要性・考え方について初心者向けに徹底解説!金融庁が発表している「貯蓄から投資へ」を実行しよう!

資産運用の必要性・考え方について初心者向けに徹底解説!金融庁が発表している「貯蓄...

個人の資産運用に株式投資がおすすめな理由を解説!カモにならないための勝率を上げる投資理論と理論株価の計算方法を紹介

個人の資産運用に株式投資がおすすめな理由を解説!カモにならないための勝率を上げる...

投資初心者におすすめ!個人で行える失敗しない資産運用を種類別に徹底比較

投資初心者におすすめ!個人で行える失敗しない資産運用を種類別に徹底比較