新興国経済の現状の課題と今後の見通しを確認する!中国減速、債務の積み上がり、資源価格下落を乗り越えられるか。

今回から新興国への株式投資の魅力について記載していきたいと思います。

新興国は人口で世界全体の85%、GDPで4割を占める主要プレイヤーになってきており世界経済を語るうえでの存在感は日に日に増してきており、

 

新興国と先進国の経済規模の推移

しかし、株式時価総額では僅か12%となっており、明らかに過小評価されているよいう状況になっています。

経済規模の拡張は拡大継続していくことが見込まれます。今回は新興国経済の現状と、その課題を記載していきたいと思います。

直近までの新興国のGDP推移と株式市場の状況

存在感をます新興国経済

新興国の経済成長率はリーマンショック後のピークである2010年の7.4%か2019年に4%程度の水準まで落ち着いてきています。

新興国と先進国の成長率の推移

IMFデータを元に管理人作成

 

2020年はコロナショックで打撃を受けていますが、2021年からは巡航速度に戻ることが見込まれています。

下図を見て頂くと、1990年代は新興国経済の成長に対する寄与度は50%程度でしたが、リーマンショック以降は8割型が新興国経済に依存しています。

世界経済の成長に占める新興国の寄与度

参照:経産省

 

日本も欧州も非常に低成長ですからね、アメリカが唯一先進国できばっていますが、それでも3%いくかいかないかという水準です。

世界経済の行く末は新興国経済に委ねられているといっても過言ではないですね。

また、新興国の人口は上記のように右肩上がりで、世界シェアは上昇しており世界の85%を占めるようになりました。

新興国の人口の推移

参照:経産省

 

更に今後、先進国は日本のように人口減少が見込まれる国が多いことから、今後この割合は更に増していくことが見込まれます。経済発展は人口動態に依存することろが大きい為、今後新興国経済の存在感が増していくことがわかると思います。

 

新興国ファンドランキング

経済に対して過小評価されている新興国の株式市場

新興国経済は存在感を増していますが、株式市場は過小評価されています。

実際2006年から2021年までの期間で先進国株式が各国中央銀行の金融緩和にも支えられ約3倍になっています。

一方、新興国株式は2.5倍と今後成長が多いに見込まれるにも関わらず先進国株式に劣後する成績となってしまっています。

 

青:全世界株
黄:先進国
緑:新興国株

全世界と新興国と先進国の株価指数の値動き

 

実際、経済規模では40%を占める新興国ですが、株式市場の時価総額では12%という数値に収まってしまっています。

全世界株価指数の占める新興国株の比率

 

先進国はGDPの伸びに対して株価の上昇が著しい状況になっており、今後暴落する可能性も十分あり得る状況となっています。

先進国のGDPと株式時価総額の関係

参照:ピクテ

 

一方の新興国株式はGDPの増加と連動する形で成長してきており、今後高い成長率の恩恵を受けて時価総額も増大していくことが見込まれているのです。

新興国の時価総額とGDPの相関

参照:ピクテ

現在の新興国経済

コロナショックで大きな影響を受けた新興国経済ですが、2021年度には巡航速度を取り戻すことが見込まれています。

新興国と先進国の成長率の推移

モメンタムとしては底打ちとなっています。では実際に現在新興国経済がどれほど世界経済にインパクトを与えているのかということについて以下ご覧下さい!

 

 

 

 

また家電等の普及率が急速に高まる世界年間可処分所畜は5000ドル以上です。

この水準に達する人口は2010年の44.8億から2020年には58.9億人に増え、殆どは新興国の増加によるものである為、更に需要が増加していくことがみこまれております。

新興国の大きな課題は過剰債務問題

コロナショックを期に債務は過去最大に積み上がる

日米のような先進国の債務問題も話題にあがりますが、新興国の債務は更に悲惨なものとなっています。

新興国は先進国とGDP比債務が同様の水準になってきていますが、金利水準が高いことや外貨建債務を保有しているという点で深刻さは大きいのです。

日本や米国のように自国通貨建の債務であれば通貨を発行すれば返済は可能でデフォルトはしませんからね。

以下ロイターの記事をご覧ください。

マコーマック氏は「先進国と新興国政府の債務対GDP比は同じ水準になったが、双方の金利や債務返済負担が非常に異なる」とし、「新興国の債務が急速に増えていることは不安事項だ。2020年にいくつかの新興国市場で債務返済への支障が見られた一因だ」と話した。

政府債務の利息の支払額は12年以降、対GDPと対歳入ともに倍増している。サハラ以南のアフリカにおいては利払い額が歳入に占める割合が同期間に5%から12%へ上昇した。

20年に債務不履行に陥った国はアルゼンチンとエクアドル、レバノン、スリナム、ザンビアの5カ国で、過去最多となった。

マコーマック氏は「21年は債務不履行に陥る国が増える。債務緩和対策も注目されるだろう」と語った。

参照:ロイター

 

つまり今までのようにレバレッジを掛けられなくなってきたってことですね。特に中国でこの状況は顕著となっています。

アジア通貨危機時との比較

中国の債務問題はなかなかのレベルなのですが、全体としてアジア通貨危機の時とくらべての新興国の防御力は増しています。

当時は米ドルなどの短期の外貨借入を為替ヘッジを殆ど行わず自国の不動産等の長期の投資にまわしていた為、危機発生により自国通貨安が起こると返済が不能になりバタバタと企業が倒れていきました。

 

然し現在の新興諸国では為替ヘッジ、外貨準備の拡充、短期債務の抑制、通貨SWAP等の施策により防御力を高めており2016年までの新興国つうか安を耐えしのぐことができました。

更に2017年を通じて新興国通貨の米ドルに対する再評価つまり新興国通貨高は続きましたので、現状状況はかなり改善してきているといえるでしょう。ロイター記事を参照してみて下さい。

潜在成長率の低下も大きな課題

まず潜在成長率というものについてなのですが、これは資本・労働・生産性をフル活動させた場合に達成される成長率で、成長する実力ともいうべき数値です。

IMFの推計では新興国の潜在成長率はリーマンショック前に比べて2%低い約5.5%となっているとの推計がでております。(因みに日本は2%に及ばないレベルです)

 

先程潜在成長率は資本・労働・生産性で構成されていると書きましたが、↑のデータにもあります通り労働力は順調に増加し、資本も大きな下落はしておりません。

生産性が引き下げのほぼ全ての要因となっております。この要因は以下であるとIMFは分析しています。

 

生産性低下要因①:新興国の技術進展

新興国の技術力が向上したことにより伸びる余地が減ってきたということです。なんでも吸収力は最初は飛躍的に伸びて、後は徐々にしかのびないってことですね。

受験の時に偏差値60まではすぐ伸びるけど、その後は徐々に伸びていくといったことと良く似ているかと思います。

 

生産性低下要因②:教育水準の向上

これも①とほぼ同じですが、教育水準が上がってきたことによって人材の質の向上の速度が以前より遅くなってきたということです。

文字もよめない国の人が算数ができるようになるのは飛躍的な進化ですけど、中学1年の数学を習っていた人が、中学2年の数学を習っても成長率は僅かということと

 

新興国が打つべき対応策

正直日本からすると5.5%もあれば十分で、低下要因も成長してきた証なので、そんなに問題であるとも思えませんが、IMFが挙げている策は以下のようなものになります。

 

・インフラの改善
・事業環境の改善
・教育改革の促進
・規制の撤廃

 

まあ、当たり前といえば当たりまえですが、当たり前のことをやっていきましょう!ということですね。

ただ実際問題として今中所得国の罠という壁にぶち当たっている国は多いので、この障壁を超えていけるかということは今後の注目になります。

流動性の罠といいどうして、こう経済学は罠が好きなんでしょうかね。はめられているんでしょうか笑

この中所得国の罠というのは、1人あたりGDPが1万USDに達した時、先進国への移行が出来ず発展が停滞するという減少を指します。

 

因みに過去20年でぬけだせたのは韓国とシンガポールのみということになっています。

この罠を抜け出す為には、単純な工業製品の輸出やエネルギーの輸出に頼った産業ではなく、投資の拡大を通じた技術革新や技術移転を自国初のイノベーションにつなげていけるかが重要となります。

日本が海外からまねて自動車を作り始めて、いつのまにか米国の自動車の性能を大きく上回ったみたいなことが出来ないとだめってことですね。

ここはもう、教育水準の高さや勤勉性なんかが重要になってくるんだと思います。

その他の新興国経済の課題

その他の新興国経済の課題についても見ていきましょう。

中国の成長減速


賃金の上昇により中国が世界の工場としての役目をおえなくなり、更に生産年齢人口がピークアウトし成長を索引していた中国の成長減速が大きく影響しています。

 

 

寧ろリーマンショック時に70兆円にも上る大規模な財政政策をうったことにより、2009年2010年は成長が嵩ましされていたので追い風参考記録だったと考えることも出来ます。

コモディティ価格

米国のシェールガス革命と新興国の供給過剰によるエネルギー価格の大暴落。WTIは一時110USDから30USDを割れる水準まで下落しましたね。

コモディティ価格の下落はロシアやサウジといった資源国に大きな打撃を与えました。2020年はコロナショックで一時原油価格がマイナスになったことが話題となりました。

原油価格は回復基調であるとはいえ、弱い需要もあり価格は上値が重い展開が継続することが見込まれています。

WTI原油価格の推移

 

先進国の債務整理

先進国においてリーマンショックの後遺症が残っおり、新興国と同じく大きな負債を抱えていた為、新興国への投資に回すお金がなく、新興国への証券投資・直接投資が積極的に行われませんでした。

新興国へのお金の出してはきまって先進国なので、我々先進諸国が不況だと新興国にもお金がまわってこないのです。歯車のようにかみ合ってるんですね!

まとめ

新興国経済は世界の主要な成長ドライバーとなり存在感を増し続けています。

更に潜在成長率の低下は懸念される事態ではなく、寧ろ経済成長を順調におこなってきた結果であり日本の2%以下に対して5.5%と十分な値を維持している。

債務問題も中国は問題を抱えているが、一般的な新興国という括りでみるとアジア危機のような脆弱さはなく、新興国通貨の再評価もあり安定感が出てきています。

現在過小評価されている新興国株に投資することで大きなリターンを見込むことも可能となってくるでしょう。

【合わせて読みたい】
新興国への投資の中でも、イラン株への投資が特に熱い理由を詳しく解説する。

魅力的な新興国投資で資産を大きくふやす!

 

2010年代新興国は成長し続けたにも関わらず、株価は低迷を続けました。結果として新興国株式は非常に割安な水準となっています。

投資で大きな資産を形成するためには時流を捉える必要があります。時期を捉えて魅力的な投資先に資産を投じることで大きな資産を形成することができます。

 

以下では新興国株式投資について研究している筆者の目線で魅力的なファンドをランキング形式でお伝えしています。資産を2020年台に大きく増やしたいという方は参考にしてみてください!

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