今回は7000万円という、あとお少しで富裕層の基準に近い資産を構築した方に向けてお伝えしていきたいと思います。
7000万円といえば、後少し頑張れば1億円を構築することができるという水準です。ただ、ここまで蓄えた方であれば相当苦労されたことと思います。
安易に投資を行って資産を失うことだけは避けたいのではないでしょうか?苦労して得たものを失う苦痛は計り知れないものがありますからね。
本日は安全にミリオネアと呼ばれる「1億円」に到達する為の運用方法についてお伝えしたいと思います。
Contents
多いが十分ではない7000万円という資産の認識を持とう!
7000万円といえば大金ですね、仮想通貨で大儲けした人、遺産が相当な金額だった人、退職金を合わせてこの金額になったという人等、いろいろな場合があるでしょう。
然し、7000万円では老後、90歳まで生きると仮定した場合に余裕を持った生活をおくる場合、退職時点で1億円を有する必要があり、まだ十分な金額とはいえない段階です。
→ (参考) 30代から定年退職をする60代までに発生する費用っていくら?子供を生んだ後の人生も含めていくらかかる?
更に今後インフレが起こる可能性は多分にあります。更なる労働需給の逼迫によって日本でもインフレが発生するのは時間の問題だと考えています。
以下はインフレに関して以前考察したものですので、興味があればご覧ください!
(参考)
→ 日本で深刻なインフレが発生する可能性を検証!戦後日本で起こったインフレは5年間で60倍、再度起こる可能性はあるのか?
仮にインフレが将来発生しないとしても、発生しうるリスクというのは当然加味しておくに越したことはありません。
日銀が目標としている2%のインフレが発生した場合、現在の7000万円が以下のように価値が減っていきます。
10年で現在の5800万円の価値に (17%目減り)
20年で現在の4760万円の価値に (32%目減り)
30年で現在の3920万円の価値に (44%目減り)
と複利の効果で急激にへっていく為、インフレを加味した上で資産運用を行っていきましょう。
ただ資産1000万円(⇒1000万円資産運用法)~5000万円(⇒5000万円資産運用)の人のようなリスクは取る必要はなく、着実に資産を増やしていく方法について書いていきたいと思います。
目指す運用利回り
では目標とする運用利回りですが、安全に5%程度を目指すのが適切であると思います。5%で回した場合の資産は以下のように増加していきます。

資産推移 | |
現在 | 7,000 |
1年目 | 7,350 |
2年目 | 7,718 |
3年目 | 8,103 |
4年目 | 8,509 |
5年目 | 8,934 |
6年目 | 9,381 |
7年目 | 9,850 |
8年目 | 10,342 |
9年目 | 10,859 |
10年目 | 11,402 |
11年目 | 11,972 |
12年目 | 12,571 |
13年目 | 13,200 |
14年目 | 13,860 |
15年目 | 14,552 |
16年目 | 15,280 |
17年目 | 16,044 |
18年目 | 16,846 |
19年目 | 17,689 |
20年目 | 18,573 |
8年目で1億円を超えます。
20年後には2億円近い賞金をえることができます。
因みに退職される方は、年金の他に生活費や娯楽費の足しとして毎年300万円を切り崩していくとします。そして、5%で運用した場合は、以下のようになります。

そうです。5%で運用できれば、毎年300万円つまり月25万円自分の資産から切り崩しても、資産が徐々に増えていき、90歳の天寿を全うする時点で遺産が1億円作ることが出来ます。
更にここからインフレの影響を年2%とすると、年運用5%-インフレ2%=3%で増えていくと仮定し、同様に毎年300万円資産から切り崩すと以下のようになります。

インフレを加味しても、天寿を全うする90歳時点で現在の価値で3000万円近い遺産を残すことが出来ます。
貯金7000万円のおすすめの資産運用法とは?
先程5%の運用を目指すべきであると書きましたが、7000万円を元手に5%を安定的に達成するにあたっておすすめの手法は、以下になります。
米国債・米社債分散投資(2000万円)+ 米株指数連動ETF(2000万円) + 優良プライベートファンド(3000万円)
それぞれを詳しく説明していきたいと思います。(先に管理人おすすめの投資ファンドを見たいという方はこちらへどうぞ → 管理人のおすすめ投資ファンド)
米国債・米社債分散投資
まず、これを採用しているのは安全度が一番高い投資先だからです。
債券は国がデフォルト又は企業が破産しないかぎりは、元本が返ってくる元本保証型の投資になります。以下は楽天証券の海外債券のページです。

見て頂くと米国債で1%未満、金融機関の社債で1%の利回りとなっており、これらに分散投資することにより1%の利回りを安定的に確保することが出来ます。非常にすくないですが、定期預金よりはましですね。
ただ一つ注意するべき点があります。それは米ドル建の債券となる為、為替リスクを有することになるという点です。
然し、通貨分散を行うことは寧ろ資産の安定性が増すことになります。丁度現在105円なので過去20年平均の100円よりは若干の円安水準である為、100円近辺で購入することをおすすめします。
私の大学の同期も米ドル資産と日本円建資産に分散していて、円高の時は円を使用し、円安水準の時はドルを使用しているという人もいるため、このように活用するのも一つの手でしょう。
米株指数連動ETF
次に米株指数連動ETFです。まずは以下のグラフをご覧ください。

これは1880年からいままでの、一番有名なS&P500指数の推移ですが、驚くべきは縦軸です。
10→100→1000→10000→100000
と10倍ずつになっていることです。このグラフが直線的に上がっているということは定率で株価指数が成長していることを示しており、現在まで通算すると年率6.4%の伸びとなっています。
今回の目標と近しく丁度いい投資先といえるでしょう。
米国てそんなに長いこと成長するの?と疑問に思われる方もいらっしゃいますが、米国は先進国の中で唯一人口が伸び続けますし、常にイノベーションが発生するのは米国からです。
今後も人口増と生産性の向上が継続することにより、経済の発展を伴い株価も順調に伸びていくでしょう。
ただ一点注意することとしては、定期的に大きな下落がまっているということです。以下1928年からの単年度のリターンの推移をご覧ください。

参照:Fourpillar
7000万円投資して20%下落すれば1400万円を失うことになりますし、仮に40%下落したら2800万円を失うことになります。
10年投資しても平均リターンはマイナスとなることもあるのです。インデックス投資は時期を選びます。運が悪ければ大きな損を被ってしまう投資は安全な投資ではありません。
他の選択肢も模索することが重要となってきます。
プライベートファンドという選択肢
これは、安定的に10%の利回りを狙っていく手法です。公募ではなく私募で資金を集めて優秀なファンドマネージャーが運用を行う投資ファンドのことで、ヘッジファンドと呼ばれたりもします。
さて、プライベートファンドを投資先としておすすめするのは、単純に運用のプロが運営するだけあって市場の動向に左右されずに良い利回りが出る可能性が高いからです。
ヘッジファンドはリーマンショックを除いて基本的にプラスのリターンをだしています。またリーマンショックでもS&P500指数の半分程度の損失で抑えています。

ただし、どんな方にも投資先としておすすめできるわけではなく、こういったプライベートファンドは基本的に最低投資金額を設定しているため、ある程度まとまった資金がない限り選択肢としてあがりません。
しかし、7000万円という元手があれば2000万円〜5000万円を預け入れる多くのプライベートファンドに預け入れることが出来るので、その場合には非常に有効な選択肢となってきます。
こういった私募のファンドは証券会社や銀行などで投資先として紹介されることがないので、自ら能動的にアクセスする必要があります。以下おすすめの投資ファンドをまとめているので、興味ある方は参考にしてみて下さい。
補足:プライベートファンドの戦略
ここからは補足ですが、特にこういったプライベートファンドの中でも、アクティビスト型バリュー株ファンドと言われるような戦略をとっているファンドは非常におすすめです。
これは大きなリスクをとらず、優れたリターンを出せる傾向のある手法です。(投資ファンドランキングの一位に設定しているBM CAPITALはまさにこの手法を採用しています)
一応この戦略について説明しておくと、まずバリュー株投資については、バフェットの氏であるベンジャミン・グレアム氏が提唱したバリュー株投資を更に改良した手法です。
ここでは理論の解説は割愛しますが、以下に分かりやすく纏めておりますので、興味のある方は参考にしてみて下さい。
(理論)
ベンジャミン・グレアムの投資手法を分かり易く解説<図解有り>
重要なことは市場への連動性が低く、市場下落時でもプラスの利回りを求めることが出来、価格下落リスクが非常に少ない運用手法であるということです。
ただし、この手法には欠点があり、それは株価が下落はしにくいが上昇しない又は上昇までに非常に時間がかかるということです。
その為、グレアムの運用していたファンドでも、株式を大量に買い占め経営に自社株買や経営改善策を提言して、積極的に株価があがるように働きかけるということを行っていました。
この手法を現代でも行っているファンドが、「アクティビスト型バリュー株投資ファンド」と呼ばれるものです。私が投資しているアクティビスト型バリュー株投資ファンドでも、安定して10%以上の利回りが出ています。
巷には年率100%とか日利1%とかいう派手な利回りを喧伝している投資が目立ちますが、そのような極端な利回りというのは、仮に一年間実現したとしても、長期的に実現可能な数値ではありません。
投資の王様であるバフェット氏ですら年平均利回りは22%ということを心に留めて頂ければと思います。
大事なのは資産を極力減らすことなく着実な運用成果をあげれるかどうかということで、私が投資しているファンドはその意味で、適した投資先であると考え私のポートフォリオの最大ポーションを占めています。
7000万円の資産運用法まとめ
いままでのことをリスク・リターンで纏めて図にすると以下のようになります。

この図だけを見ると、全てアクティビスト型バリュー株ファンドにすればよい気がしますが、これら三つは互いに相関が少ないためポートフォリオを組み混ぜ合わせるのに適しています。
その為、なるべきリスクが小さい投資先を紹介しましたが、更にこれらを分散して組み合わせることにより、リスクを極小化することができると考えています。
結果的に、管理人のおすすめとしては前述した通り、
プライベートファンド(アクティビスト型バリュー株ファンド)に3000万円。
米株連動ETFは次回米株下落時に500万円ずつ買い足して2000万円。
米債投資もドル/円が100円を下回った時から分散しながら500万円ずつ買い足して2000万円。
というポートフォリオとなります。これにより、安定して5%以上の利回りを稼ぎ出すことが出来ると考えています。
当然個人のリスク許容度に応じて、投資に回す割合や各アセットの割合を柔軟に考察して頂ければと思います。
一部を運用される方は、以下も参考にしてみて下さい。
2020年から投資先としておすすめできる投資先を収益性・安定性・将来性の観点から、ランキング形式で紹介しています。

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